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ニュージーランドで活動しているフォトグラファー、Masaya Oharaの9回目の写心展。

『写心 of 和の中のニュージーランド』 at 姫路

和の雰囲気の中で、ニュージーランド風景写心を展示致します。
一階が全て展示場。
どういう風に飾られているかは、現場にてのお楽しみに。
和みにいらして下さい。

海、空、山、湖、動物、花、秋の景色とセクションを設け、展示予定。
ニュージーランドの色んな表情をお楽しみ下さい。

二階は、喫茶エリアです。
居心地のいい空間ですので、日頃の喧騒から離れ、ゆったりとしていって下さい。

今までとは全く違った形での写心展です!

今回のポスターです。
ポスターその1 | ポスターその2

場所:姫路の町家カフェ「しょうあん」
期間:2011年10月11日(火)~23日(日) 10:00~17:00
(16日(日)はカフェのみ休み。17日(月)は写心展、カフェとも休み。)

10月23日に無事終了しました。
姫路での開催を待ちわびていらした方、遠くからいらして下さった方、多くの方に来て頂けました。
本当に有り難うございました。
そして、気に掛けて下さっていた皆様、本当に有り難うございました。
残念ながらいらして頂けなかった方、その時の様子をご覧下さい。
いらして下さった方、あの時の雰囲気を思い出して頂ければと思います。

 

【個展会場写真集】

今回は、今までのギャラリーで実施する写心展とは違い、町家という全く違った場所、空間にて開催。
いつも通りに展示しては違和感があるかも、と思い、「和」の雰囲気に合う飾り方にしました。
日本に戻るギリギリまでああでもないこうでもない、そして、日本に戻ってからも、現場に行ってやっぱりこうしよう、と色々な試行錯誤があって、こういう形になったのです。
それでは、ご覧頂きましょう!

会場である、築100年ほどの町家。
この純和風な建物を見れば、日本人であればDNAレベルでウズウズするでしょう。

毎日手書きでスタッフの人が言葉を書いています。

玄関を入ったところ。
ここから既に写心展は始まっています。

写真だけではなく、持ち帰ってきたMaori模様の布も、雰囲気作りに貢献。

何度も何度も使っている写真ですが、やっぱりこの写真は好きです。

この写真の背景には、Maori模様の布きれを使っています。
また違った見え方でしょ?

二畳の間には、左側に空のセクション、右側に山のセクションの写真群を飾りました。

空のセクション。
左の2枚は、Maori模様の布きれを使い、右の2枚は、細い木の枝に木の洗濯ばさみで吊しました。
真ん中辺りにある枝で出来た丸いリースにもポストカードを引っかけました。

今回はこういう感じで、場所によって飾り方を変えているのです。

縦位置で。この和の空間でも違和感のない飾り方だと思います。

障子にそのまま写真を貼り付け。

二畳の間を通り抜けると、土間があります。

その壁にも4枚、湖の写真群を。

ここでのポイントは、LEDライトを使ってスポットライトを当てております。
たったこれだけでも見え方が変わるので面白いです。

右側に折れ、メインの部屋へ。
衣掛けに、麻紐を通し、各種説明紙を吊しました。
畳の上には、秋の風景写真を和紙にプリントし、ライトで透かせて見せました。

会場にいらした方はわかると思いますが、ここが僕の居座っていた場所。
そこからメインの部屋を見たところ。

メインの部屋には写真が一杯!

ご覧のように、ここでも色々な飾り方をしております。
この夏大活躍だった簾に写真を貼り付けて飾りました。

この町家の目玉の一つ、階段。
棚も兼ねているという面白いものです。
かなり急な階段なので、上り下りが大変!
そして、ここも有効活用。
麻紐を通し、和紙のポストカードを木の洗濯ばさみで吊しました。

これはこれで面白い飾り方でしょ?

衣掛けと簾では、左側が海のセクション、右側が秋の色のセクション。
どちらも好評でした。

そして、大きな写真のセクション。
僕の大好きなLake Mathesonの朝の景色。とても幻想的なシチュエーションでした。

最初はこういう感じでしたが、これではちょっと見にくいかな?と思って、こうしてみました。

はっきりと見えるようになったでしょ?
ここでもLEDライトが活躍!左側の衣掛けの方から照射。

LEDライトを照らすことによって、朝霧が浮かび上がるという効果が得られました。
面白いでしょ?違いを見比べてみて下さい。
ちなみにこの写真は、1枚写真ではなく、8枚の写真を合成し、A4サイズ6枚にプリントしたものです。

奥側は植物のセクション。このセクションも人気でした。

今回一番人気だった動物のセクション。どの写真が人気だったでしょう?

右から3枚目のSea Lion(トド)の寝顔に皆様癒されていたようでした。
もちろん、左端の子羊も人気で、その横のSeal(オットセイ)と背後の風景との対比もよかったようです。

Lake Matheson側から見た様子。

ここにはNZで出版した写真集、過去の写心展の写真集、NZから持って帰ってきた最新の日本語情報誌や旅行情報誌を置きました。

並べて見てビックリ。
もうこんなにやってきたんだ、と。それに気づいて頂けた方もおり、嬉しかったです。
積み重ねって大事ですね。
左側に置いているアルバム、日本の秋の風景、ウェディング写真も好評でした。

最初は、一切説明なく見て頂いていました。
頃合いを見て、ここの写真は全て和紙でプリントしたものです、と言いますと、ほとんどの方が驚かれていました。
それがはっきりとわかるように、こうやって和紙(上)、光沢紙(下)を比較して置いておきました。
これらを見比べて、更に違いがわかり、和紙の風合いの面白さを感じて頂けたようです。

この写真ではわかりづらいですが、現場では明確な違いがありましたよ。

今回は、予告では全てを言わず、飾り方が違う、という点だけを予告していました。
この写心展の目玉は、この和紙でのプリントだったのです!
和紙だから、この和の雰囲気に馴染んだのです。
しっとりとした色乗りがこの素朴な和の雰囲気にピッタリでした。

あらゆる点で、今までの写心展とは違っていたのはわかって頂けたでしょう。
そして、誰も想像出来ていなかったと思います!

ちょっと違う視点の写真を少し。

入り口のところから、少しだけ中の雰囲気を感じ取れます。

外からもこういう感じで少し見えていました。

写心展を堪能された後は、二階に上がって、お茶やこういうお昼に舌鼓を打っていらっしゃいました。美味しそうでしょ?本当に美味しいのです!。

二階には何も展示していませんでしたが、二階の雰囲気は抜群!
姫路にいらしたら、絶対にしょうあんに足を運んで、二階でゆったりとしてほしいものです。

さて、いかがでしたでしょう?
今までの写心展とは随分違うものだったと思います。
写真の数も過去最高で、60枚近くありました。
更に写真集もあり、存分にNZを満喫して頂けるものだったと自負しております。


今回もお花を頂戴しました。
M様、有り難うございました。


A様、有り難うございました。

 

【思ったこと色々】

ご覧頂けましたように、今までの写心展とはひと味もふた味も違っていたのはわかって頂けたでしょう。

どうやって飾ろうか?とずーーーっと悩んでいました。
NZ在住の身としては、会場に足を運べる状態ではなかったので、以前撮影したしょうあんの写真を何度も見返し、想像の中で飾り付けを実施していました。もちろん、それだけでは不十分なので、見取り図も書きました。
しかし、それだけでは完全ではなく、戻ってきてからすぐにしょうあんに行き、自分の想像していたものが出来るかどうかを確認。
そして、飾り付けを始めてからも、違和感のあるものは速攻で変えてしまい、最終的に今のような形になったのです。

準備の時は思った以上に手間取り、時間内に終わることが出来ず、本番当日の朝に修正をした次第です。
その後も微調整は続きました。
特にライティングに関しては、少しでも見やすく、と思い、LEDライトを何本も追加しました。

ものすごく大変な作業でしたが、終わってみればやり甲斐がとてもありましたし、こんな飾り方も出来るんだ、と自分でもビックリと言いますが、面白いなぁ、と思いました。

ああいう和の雰囲気の中で写真を飾ろうなんて思う人はなかなかいないかもしれませんが、ちょっとした工夫で違和感のない飾り方が出来るのがわかって頂けたと思います。
和とNZの融合をご覧頂けたと思います。

もちろん、それが出来たのは、今回使用した和紙との出会いがあったからでした。

もし、今まで通りの光沢紙を使っての展示だったら、ここまでいい雰囲気を作り出すことは出来なかったでしょう。
現場で見れば一目瞭然でしたが、光沢紙だと色が強すぎて、主張が激しかったのです。
更にああいう感じで一杯飾られてしまったら、雰囲気も随分変わってしまったでしょう。

色々と探し、色々と試した結果、あの和紙に出会えたのですから、本当によかったと思います。

あの和紙なくしてこの写心展はなかった、と言っても過言ではないでしょう。
(なんの和紙を使ったか、興味のある人は連絡頂ければお教え出来ます。メーカーさんには申し訳ないのですが、今しばらく秘密にしておきたいので。)

今回は、2週間の開催。
Aucklandでの写心展を除き、日本側では一カ所で2週間も開催するというのは初めて。
比較的皆さんの都合の付きやすい日にちでいらして頂けたのではないかと思います。
(残念ながら都合の付かなかった人もいらっしゃったようですが。)

こういう開催期間についても、今後の参考になった次第です。
(今後も可能であれば、2~3週間出来ればいいのですが、現実問題そうもいかず...)

さて、気づいたことを色々と箇条書きにしてみます。

  • 今回は、紙媒体(3種類)をご覧頂いて来て頂けた人が結構いました。
    今まではあまりそういうことはなかったので、地域差なのか、たまたまなのか...
    あとは、ネットで検索されて偶然見つけたという方もいらっしゃいました。

  • 嬉しかったのが、わざわざこの写心展、しょうあんのために遠方からいらして下さった方々がいらっしゃったことです。明確にこの写心展を目的にいらした方で、倉敷(Christchurchの姉妹都市)からいらっしゃった方がおりました。嬉しかったです。
    他には、宮城の方からもしょうあん目的でいらした方が。
    更に、今回はKiwi(NZ人)が数名いらして下さいました。
    近所の高校生も中間試験の合間に来て下さり、写真部の学生は、和紙プリントに常々興味があったようで、熱心に見ていました。

  • お話を伺っていると、NZを訪れたことがある、という人が意外と多かったです。
    これは神戸でやっても横浜でやっても同じですね。
    中には、必ず毎年NZを訪れる、という人もいらっしゃり、その熱烈振りには驚かされました。

  • 普段、海外に行く時はどこか、を聞いてみますと、韓国が一番多かったですね。
    手頃な価格、手頃な距離ということで人気のようです。
    韓国へは食べ物を目的に行く、という人も多かったですね。

  • 今回も、何かに関連(住んでいる場所、会社関連等)のある人達がほぼ同じ時間にいらっしゃるということが何度もありました。
    僕の写心展ではよくあることですが、ここでもそれが発生。

  • 皆様から、「この町家の雰囲気にピッタリ!」「このしっとり感がいい!」というような感想を頂き、新たな体験をされたようです。
    また、写真というより、絵のようだ、という感想も頂戴しました。
    絵のような写真を目指しているので、嬉しい感想でした。

  • 今回は、写真そのものにテーマを設けず、被写体別に7つのセクションを設けて展示。
    NZを理解して頂くのにわかりやすかったのではないかと思います。
    そして、僕的には、見る人達の趣向がよくわかりました。
    全体的には、動物ものが人気。次に植物もの。
    昨年、「写心 of 秋の色」を開催しましたが、今回もいくつか秋の写真を展示。その時とは違ういい反応を得られました。多分、他の写真と比較出来たから、秋の色(黄色)が印象に残ったのでしょう。

  • このしょうあんの中での一番印象的だった撮影。それは、着物を着た女性を撮影したこと。
    その方は、一人でフラリといらっしゃり、その方を見た瞬間、これは撮影してみたい!と思わされました。
    失礼ながらも、お願いしてみると、いいですよ、というお返事。
    2階で撮影させて頂いたのですが、これがとてもいい写真!
    せっかくなので、一枚だけですが、ここに公開。有り難うございました。

    いいでしょ?これを見たら、絶対にしょうあんに行きたくなるはず!!
    京都なんかに負けない!

  • 個人的なことですが、今回は地元での開催。
    2年前から、少しずつ同級生との繋がりが増え始めました。
    ここしょうあんのオーナーも同級生(クラスは一緒になったことはありませんが)。
    期間中、何人もの同級生が来てくれ、以前はほとんど交流がなかったのに、何年という時間を超えて、違う形で交流が持てるというのは面白くもあり、有り難いなぁ、と思いました。
    これを機に、更に他の人達とも親交を深められればと思っております。

  • 雨の日が何日かありましたが、それでも比較的天気には恵まれた方だったと思います。
    雨でもいらして下さっていたので、本当に嬉しく思いました。

常連さん、新たな出会い、再会、と色々な出会いがありました。
本当に有り難うございました。

次はいつ、どこで開催されるでしょう?
今回得たものを反映させていきます。
益々パワーアップしていく写心展。
どういうものになるか、どうぞ楽しみにお待ち下さい。

オマケ。
10月11日(火)に、姫路のFM局、FMゲンキに15分出演させて頂きました。
その時の音声をここで公開!
興味のある方は、下記の再生ボタンをクリックしてお聞き下さい。
(容量節約のため、音質を落としています。ご了承下さい。)



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